釣った楽しい、食べておいしいカワハギは冬の人気ターゲットです。
一方エサ取り名人として釣るのが難しいというイメージがありますが、そんなことはありません。
本稿ではそんなカワハギ釣りの基本をまとめました。
カワハギ釣りとは
本稿では船からのカワハギ釣りの釣り方などを解説します。
冬になると肝が肥大化し非常に美味しくなるカワハギは、釣って良し・食べてよしの最高のターゲットです。
おちょぼ口から餌をかすめ取るので”エサ取り名人”の異名もある釣るのが難しい魚です。
![](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/02/カワハギ肝-1024x767.jpg)
シーズン
まずはカワハギのシーズンの話です。
実は意外と長く、8月から3月までです。
しかし数もまとまり肝も美味しいのは10~12月だと思います。
(近年では冬でも水温が下がりきらず、2,3月まで釣れる時期が延びてます)
詳細はこちらの記事も確認してみてください。
タックル
エサ取り名人を釣るためには通常の釣り竿とは異なるカワハギ専用竿が求められます。
持っていない方は船宿さんでレンタルもできますので、レンタルの上臨んでください。
間違っても、シーバスタックルやゲームロッドでいかないでください。
竿の選び方
カワハギ竿は先端部が曲がる特殊な竿を使います。
表記をするなら9:1や8:2です。
繊細なアタリを感じる必要があること、また仕掛けの操作も繊細さが求められるためこのような極端な調子になっています。
もしカワハギ釣りに備えて何かを買う!という方であれば、まずは竿から購入することをオススメします。
詳細は以下の記事をご覧ください。
リールの選び方
リールは小型の手巻き両軸リールを使います。
PEは1号程度を使いますので、1号が150m~200m入るリールを使いましょう。
ダイワのフネXであればいろいろな釣りに流用できます。
詳細は以下の記事をご覧ください。
仕掛けの選び方
仕掛けは胴突きの3本バリ仕掛けを使います。
最初は替え針と仕掛けがセットになっているスターターセットが各メーカーから販売されているのでそれをもっていけば釣りとして楽しめます。
集寄と呼ばれる付属品を使うこともありますが、初心者の方はつけないことをオススメします。
感度が落ちアタリがわからなくなるだけでなく、オマツリの原因となるからです。
![ささき](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/01/顔-150x150.jpg)
初心者の方が難しい!と思うのは、この集寄をつけアタリが取れなくて、というケースが多いです。
オモリは船宿さんにより、25号/30号を指定されるケースがあるので調べてから行きましょう。
またカワハギは針によって釣れ方が変わります。
ですが最初は特に気にせず、アタリをとることから始めましょう。
1つポイントは、針はこまめに変えることです。
針先を爪に当てて滑るようでしたら交換しましょう。
![ささき](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/01/顔-150x150.jpg)
初心者の方が釣れない原因の一因が、針を替えていないことです。
アタリがあるのにかからないことがあれば、針もチェックしましょう!
もっと詳しく見たい方は以下の記事も参考にしてください。
クーラーボックスの選び方
やはり釣ったカワハギは美味しく持ち帰りたいですよね。
保冷バッグや発泡スチロールでも冬場はいいですが、せっかくなのでクーラーボックスを持ち込んでください。
16~25L程度のクーラーボックスがオススメです!
釣り方
カワハギの釣り方には大きく分けて2種類あります。
オモリを底から切って釣る”宙釣り”と、オモリを置いて釣りをする”底の釣り”です。
どちらもポイントがありますので以下で解説します。
宙釣りについて
オモリを切って釣りをする宙釣り。
なるべくシンプルな仕掛けを使い、着底したら竿1本分上げ、ゆっくり下に誘い下げていきます。
![](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/02/image-12.png)
宙釣りのメリットは何と言っても、アタリが手元にダイレクトに来ることです。
また外道を避けられる・根掛かりのリスクが少ない、などがあげられます。
一方低活性の魚には向かない状況もあります。
以下の記事では宙釣りに絞って解説しておりますので併せてご確認ください!
底の釣りについて
一方、オモリを底に置いて釣りをする底の釣り。
基本はオモリを海底付近でコツコツと小突き、張らず緩めずのゼロテンにしてアタリをとります。
![](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/02/image-13.png)
他にも集寄や中オモリを使う釣りもあります。
低活性のカワハギにも効果を発揮する底の釣りは基本中の基本ですのでまずマスターすべきかもしれません。
ただし、宙釣りに比べアタリが小さくなる傾向にあります。
またオモリを底に付けるので外道のリスクや根掛かりのリスクもあります。
上記宙釣りと合わせての釣りが最大限の効果を発揮します。
初心者にオススメの釣り方
カワハギは様々な釣り方があり、初心者の方は迷ってしまいますよね。
初心者・初めての方であれば、以下の流れで釣りをしてみてください。
STEP1.宙釣り
まずはカワハギのアタリを感じないといけないので宙の釣りをしてみてください。
着底後、竿1本分上にあげ、ゆっくりオモリが海底につくまで下げていきます。
アタリは手元に”カサッ”と感じられます。
当たったらワンテンポ置いて、ゆっくり竿を聞き上げ合わせます。
まずはアタリを感じるところからスタートです。
![ささき](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/01/顔-150x150.jpg)
合わせ損じても、まだ周りにいることがあるので慌てないで次に備えましょう
STEP2.底の釣り
アタリがわかるようになってきた、もしくは宙で当たらないとなったら底の釣りに移行します。
オモリをトントンと小突いて、カワハギにアピールをします。
5,6回オモリをトントンしたら、ゼロテンに移行します。
アタリがあると同じく”カサッ”と手元に来るか、竿先に違和感が出るので合わせます。
![ささき](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/01/顔-150x150.jpg)
ゼロテンとは、張らず緩めずの状態で竿先をキープすることです。
糸を張りすぎる(=オモリを感じすぎている)とカワハギが違和感を感じ餌を離します。
一方糸を張らなさすぎる(=オモリを感じなさすぎる)とアタリがわかりません。
ゼロテンをマスターできれば底の釣りの第一段階クリアですので、釣り場で是非練習してください。
様々ある釣り方のうちまだ触りの部分をお伝えしたにとどまります。
後々本稿でも触れていきますので是非ご一読いただけますと幸いです。
餌の付け方
次はこれまた大事な餌の処理についてです。
船のカワハギ釣りでは剝き身のアサリを使います。
だいたいどの船宿さんでも常備されていますのでご自身で持っていく必要はありません。
(ただし筆者は絶対自分で剥いて持っていきます)
付け方と処理、2つのパートに分けて説明します。
餌の処理
船宿さんでは、剥き身のアサリがパックに入って渡されます。
渡されたら、ザルにあげ中の水を切ります。
![](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/02/S__76480579-1024x767.jpg)
そのままだと餌が柔らかく使いにくいので、塩で締めてあげます。
釣具屋さんなどでカワハギ用の塩が販売されていますのでもっていってください。
![](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/02/S__76480581-1024x768.jpg)
アサリの表面に塩がかぶるくらいで十分です。
その後出てきた海水は捨て、柔らかければ塩を追加し調整していきます。
餌の付け方
いよいよ付け方です。
まずはアサリの部位の名前を覚えましょう。
![](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/02/image-8.png)
付け方は、水管→ベロ→ワタ、の順番です。
![](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/02/image-9-1024x279.png)
この付け方は非常に重要です。
まずカワハギは最も柔らかく美味しいワタから食べていきます。
ですのでそのワタに針先が入るようにします。
次にベロ、最後に水管の順に食べてきます。
難しい付け方ではないので是非マスターしてつけてください。
![ささき](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/01/顔-150x150.jpg)
釣れてないときこそしっかり丁寧な餌付けが大事です!
持っていくといい道具
カワハギは船釣りでも小物が多い釣りとして有名です。
タオルやハサミ、ごみ袋など基本的なものは除き、カワハギだからこそ持っていくべき小物をまとめます。
![](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/02/image-14.png)
コチラは筆者のカワハギ釣りの釣り座周りの画像です。
竿置き
これは鉄板ですよね。
筆者は万力タイプを愛用しています。
磁石
カワハギは変え針を多く使います。
手返し良く交換するため、磁石に針を置いてくので磁石があると便利ですよ。
![ささき](https://kawamaru.info/wp-content/uploads/2021/01/顔-150x150.jpg)
筆者は1釣行で40~50本くらい針を使います。
磁石があることで大幅な手返しUPが狙えます。
魚ツカミ
カワハギ釣りでは、オニカサゴの赤ちゃんやミノカサゴなど毒を持つ魚も釣れます。
他にもベラはヌルヌルしてますしなるべくなら触りたくないと思う人もいるはずです。
ですので魚ツカミは持っておくと便利です。
針外し
筆者はこれがないとカワハギ釣りができません。
針外しです。
魚を直接触ることなく針から外せるので手返しが格段に上がります。
美味しく持ち帰るには?
やはりカワハギは釣った後の”食べる”も楽しみですよね。
美味しく食べるには血抜きも欠かせません。
血抜きのポイントは”失血死させる”です。
以下の写真のようにカワハギの臓器は配置されています。
ですので、矢印のように、内臓を傷つけず、エラを切り血を出してあげます。
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血が抜け切れたら、クーラーボックスに移して冷やして持ち帰りましょう。
注意点~小型・必要以上の魚はリリースしよう~
カワハギは近年低釣果が続いています。
必要以上のキープは避け、小型は積極的にリリースしましょう。
筆者の場合、以下の方法で活かし、必要分のみ最後に締める方法をとっています。
まとめ
エサ取り名人といわれるカワハギですが初めての人でも基本通りやればある程度釣れます。
現に筆者と行く釣りしたことない、というレベルの方も、一通りレクチャーし釣ってもらうと、結果ツ抜けはできるケースが多いです。
基本を守り楽しいカワハギ釣りをしてみてください。