2025年、シマノからステファーノ攻シリーズに2本追加登場します。
今回はそんな中でもLS175のインプレを書いてみます。
シマノ・ステファーノ攻LS175とは?
シマノ・カワハギロッドの中で特定状況に強く120点を出すことができる”攻”シリーズ。
25年そんな攻シリーズに2本特徴的な竿が追加されました。
その中でも~テンション操作の匠~と表現するLS175について書いてみます。

ステファーノ攻LS175のスペックは

本ロッドのスペックについては以下の通りです。
品番 | 全長(m) | 継数(本) | 仕舞寸法(cm) | 自重(g) | 錘負荷(号) |
LS175 | 1.75 | 2 | 141.8 | 61 | 5~35 |
LS175の特徴は?
ではここから、実際に使用者であり開発にも携わった佐々木だからわかる使用感から、LS175の特徴をまとめてみます。
柔軟な穂先+しっかりとした穂持ち
LS175はシマノカワハギロッドの中では最柔軟といえるロッドです。
~低活性を征す テンション操作の匠~の名前の通り、柔軟な穂先部分をもっています。

こちらがオモリまで穂先に乗ったフルテンション+α程度の曲がりです。
柔軟な曲がりをしているのがお分かりになるかと思います。

こちらがゼロテンポジションでの曲がりです。
もう少し曲げるプラテン・テンション抜き気味で待つマイテンと、テンション操作を容易にしてくれます。

ただ穂先が柔らかいだけでは、極端な話関東のマルイカロッドのような調子にすればいいです。
集寄・中オモリを操作できる穂先だが、魚をフッキングさせる穂持ち(赤枠部分)が必要です。
このバランスを作るのに何度も開発担当者さんに調整してもらいました。
なぜ調整が必要だったのか?
穂持ちが硬すぎると集寄・中オモリの操作性は向上するものの、柔軟な穂先に対してアタリを弾きがち(※下段補足あり)になる、掛けた魚が暴れた際竿全体が暴れてバラシに繋がってしまう。
逆に柔らかすぎるとアタリを弾かず柔軟に吸収できるが集寄・中オモリの操作がしにくく、魚のフッキング性能が落ちる。
つまり穂持ちバランスの調整は竿全体の性能に影響を及ぼします。
今回のロッドはボトム特化のコンセプトです。
如何に魚に餌を吸ってもらう・捕食時間を長くするか、そしてそれを可能にする調子とするかがキモとなります。
よって硬すぎず柔らかすぎずの調子設定の調整を何度も実施しました。
以下動画もご覧ください。

俗に弾くというのは、例えば針にカワハギが当たった際、人間側がアタリを認識する=カワハギ側も認識してしまい、それ以上追って餌を食べないことを言います。
つまり1バイトで終わってしまう状況を分かりやすく”弾く”と表現しているのが現状です。
操作性が抜群!~フロントトリガー~

もうお馴染みとなったフロントトリガーですが、特にLS175には必要な機能です。
フロントトリガー=繊細な操作をする釣りに非常に相性がいいです。
LS175はボトム特化の釣りとなるため、集寄・中オモリを意図して操作することが求められます。
フロントトリガーがあることで、こちらの意図した操作を行え、結果ボトムでの釣りの精度を上げてくれます。

強度が高い~タフテック∞ソリッド穂先~

柔軟な穂先=破損しやすい、というイメージがあると思います。
本穂先は巻き込み強度も高く、万一の巻き込みでも破損しにくくなっています。

また穂先部が抜ける変則2ピースの設計です。
穂先部分の破損であればパーツ取りが可能なため、比較的安価に交換できるようになりました。
もちろん2ピースだから感度が落ちる、というものではありません。
目感度重視のLSは特に気にせず使っていけると思っています。
(もちろんSPも2ピースを気にすることのない手感を出せています)
どんな状況に強い??苦手??
テスト初期から関わってきた本ロッド、どんな状況に強く逆にどんな状況に苦手か、佐々木なりに書いてみようと思います。
ボトムメインの釣りには圧倒的な強さがある
これは自信を持って言えます。
ボトムメインで釣りをする際は無類の強さがあります。

ボトムメイン=集寄・中オモリを使う釣りになります。
フルキャストよりはちょい投げくらいを想定してください。

集寄・中オモリの釣りで大切なのは魚へ食わせる間を人間側が作れるか、ということです。
従来のシマノロッドの場合、掛けに行く調子が多かったです。
もちろんそれがカーボンロッドの強みでもあり、カワハギを釣るにあたっての楽しさであることは間違いがありません。
しかし掛け調子の場合、穂先を使った誘いができる間が少ないです。
このLS175は穂先部分を柔軟に作っているため、穂先だけで集寄・中オモリの操作が可能です。
そして集寄・中オモリの重さだけを感じながら穂先部分でアタリを見ることができる。
最後は穂持ちのパワーを使って掛けられる。
オモリを置いた釣りにおける操作性・食わせやすさはシマノ史上一位になるそんなロッドだと思います。
状況が刻々と変わる場合、要注意
逆にボトムメインだけでなく、宙に浮いたり遠投が必要になったり、状況によって釣り方を変える必要がある場合注意が必要です。

赤枠のように、例えば宙釣りの場合だと穂先が役目を果たさず、硬めの竿になってしまうだけです。
そういったときは、リミテッドM175や攻H177SPといったその状況に合わせらえる竿に変えることが必要になります。
総評~ボトム特化ならこの1本で決まり!~

ボトム特化の釣りをするなら、この竿かなりいいですよ!
集寄・中オモリの操作性・アタリの表現力・1日使っても疲れない軽さ。
もちろん苦手な状況がありますが、ボトムメインで釣りをするなら120点、150点を出すことができるまさに”攻”な竿になっていると思います。
決して1本目の竿にはオススメしません。
逆に、2,3本目の竿をお考えの皆様には自信をもってオススメします!
現場でお会いしましたら、基本的に持っていきますので使ってみてください。
お声がけお待ちしています!
ステファーノ攻LS175の動画はコチラもご覧ください。
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