釣ってよし・食べてよしの人気ターゲットマルイカ。
釣るのが難しい、といわれるマルイカですが、基本さえしっかりすれば顔を見ることができる釣り物です。
今回はマルイカ大好き筆者による、マルイカの基礎部分を徹底解説します。
船からのマルイカ釣りとは
本稿では船からのマルイカ釣りの釣り方・道具立ての基礎部分を解説します。
甘く、冷凍もできるマルイカは釣って良し・食べてよしの最高のターゲットです。
マルイカ狙いなら快く送り出してくれるご家庭もあるとか!?
マルイカのシーズンは意外と長い!
まずはマルイカのシーズンの話です。
実は意外と長く、1月から8月までです。
しかし浅場で釣りやすく数もまとまるのは5~7月だと思います。
(本来は夏の初夏から夏が最盛期でしたが、道具・船宿さんの進歩で釣期が早まり伸びてます)
タックルはマルイカ専用のものを!
繊細なアタリを捉える必要のあるマルイカは通常の釣り竿とは異なるマルイカ専用竿が求められます。
持っていない方は船宿さんでレンタルもできますので、レンタルの上臨んでください。
竿の選び方
マルイカ竿は大きく分けるとゼロテン調子といわれる先端部が曲がる特殊な竿と、宙釣り調子と呼ばれる2種類の調子があります。
近年ゼロテン釣法の流行でお求めやすい価格帯でもゼロテンロッドがあります。
もしマルイカ釣りに備えて何かを買う!という方であれば、まずは竿から購入することをオススメします。
詳細は以下の記事をご覧ください。
リールの選び方
リールは小型の手巻き両軸リールを使います。
PEは0.8号程度を使いますので、1号が150m~200m入るリールを使いましょう。
シマノのゲンプウであればいろいろな釣りに流用できます。
詳細は以下の記事をご覧ください。
仕掛けの選び方
仕掛けは直結仕掛けと直ブラ仕掛けの2種類があります。
直結仕掛けはスッテが縦に並んでいる仕掛けのことを、直ブラ仕掛けとは、幹糸から数センチハリスが出て、そこにスッテがついている仕掛けのことを言います。
イラストでは3本ですが、だいたい5~6本のスッテをつけて釣りをします。
メリットデメリットを以下に記載します。
直結仕掛け | 直ブラ仕掛け | |
メリット | ・仕掛けが直線のため手前マツリがしにくい ・手返しが早い ・アタリが取りやすい | ・イカが抱いている時間が長い ・バラしにくい ・早潮の時に有効 |
デメリット | ・少したるんだだけでイカがばれてしまう | ・投入器に1投ごとにいれるため手返しが悪い |
上記のようにメリットデメリットがそれぞれにあります。
とはいえマルイカ釣りの一つの鬼門である取り込みのことを考えると、初めての方・慣れない方はバレにくい直ブラ仕掛けで挑戦してみてください。
最初はスッテと仕掛けがセットになっているスターターセットで釣行してみてください。
バラシが減ってきたなら、直結仕掛けに挑戦してみてください!
詳細はコチラも参考にしてみてください!
オモリは船宿さん・ポイントにより、30~60号を指定されるケースがあるので調べてから行きましょう。
ざっくり、シーズン初期の深場(80~120m)~中水深(80~60m)では60/50号を、40~60mでは50/40号を、それより浅場では40/30号を使います。
小田原型・ナス型などの形状はなるべく控えましょう。(特に深場)
落下速度が遅く、オマツリを誘発する危険性があります。
マルイカの”スッテ”とは?選び方は?
スッテスッテと既述ですが、スッテとは小型の疑似餌に針(カンナ)がついたマルイカを釣るための仕掛けです。
色・形状・サイズで差が出るポイントでもありますね。
まずは
・ケイムラ系
・ピンク系
・ギョクロ系
を入れ、あとは自分の好みの色・スッテを入れるとよいでしょう。
自分が一番釣れそう!と思うスッテを入れることが釣果への近道だと思っています!(笑)
細かい部分については以下の記事も参考にしてください。
釣り方
マルイカの釣り方には大きく分けて2種類あります。
オモリを底から切って釣る”宙釣り”と、オモリを置く”ゼロテンの釣り”です。
近年流行りかつ、筆者の得意なゼロテン釣法での釣り方の解説とします。
ゼロテンの釣りについて
カワハギを釣りをされる方ならなじみのあるゼロテン。
ゼロテンとは”ゼロテンション”の略で、糸を張らず緩めずの状態にすることをいいます。
ゼロテンの釣りはいたってシンプルで
①錘が着底したらアタリを見る
→カラ合わせ
②タタキを入れてイカを誘い、ゼロテンでアタリを見る(1~2秒程度)
→カラ合わせ
③2,3回たたいてゼロテン→アタリがなければ10~20m巻いてもう一度落とす(=巻き落とし)
の繰り返しです。
マルイカは着底直後に釣れることが多いです。
そのため
着底直後のアタリを見る(①)→アタリがなくてもカラ合わせする→たたいてイカにアピール(②)→ゼロテン→カラ合わせ→スレてしまうので10~20m巻いて落とす(③)
の繰り返しになります。
アタリがなくてもカラ合わせが重要です。
まずはカラ合わせを多く行い、オモリの重さを体に染み込ませましょう。
初心者にオススメの釣り方
マルイカ初めての方であれば以下の釣り方を試してください。
まず初めての1杯を釣ることはできると思います!
STEP1.投入~着底後まで
まずはオモリを着底させます。
着底後すぐ糸ふけをとりゼロテンを作りアタリを見ます。
ここで乗るのを”着ノリ”といいます。
STEP2.着底後~合わせ
アタリがなかったらタタキを入れゼロテンを作ります。
カラ合わせを行いノリを見て、再度タタキを入れます。
これを2,3回繰り返し乗らない場合は10~20m巻いて落とし(=巻き落とし)再度同じことを繰り返します。
穂先が抑える、震える、持ち上がる、というのはすべてマルイカのアタリです。
怪しいものは全て合わせましょう。
当たらない場合、とにかく巻き落としをしましょう。
両隣とオマツリが発生してしまう可能性があるのでオモリを置きっぱなしは絶対やめましょう。
STEP3.合わせ~取り込み
合わせて重い=乗ったら、巻き上げに入ります。
ポイントは”一定の速度で巻く”です。
スッテにはカエシがついてないので、緩めるとバレてしまいます。
特に直結はバレやすいので一定のスピードで巻きたるみを作らないようにしましょう。
水面まで来たらたるみを作らないよう落ち着いてスッテをとり
①直結仕掛けなら
とにかく仕掛けをたるませないよう取り込みます。
直結は手前マツリしにくいので後先考えずに取り込んでもすぐ復旧できます。
②直ブラ仕掛けなら
ある程度のたるみなら対応できるので、投入器にスッテを入れながら取り込みます。
STEP4.再投入
再投入の際、両隣の糸の入り方を見てオモリを投入しましょう。
両隣の糸が自分のほうに入ってきている場合、そのまま落とすとオマツリしてしまう可能性があります。
オモリを遠投し、糸がクロスしないよう工夫しましょう。
意外と大事、釣り座周りのセッティング
実は釣り座周りのセッティングは意外と大事です。
長い仕掛けを手前マツリさせず手返し良く投入するためには使いやすいようにセットする必要があります。
以下は筆者のセッティングの場合です。参考にしてください。
ハンドルのある方に投入器を置く!
慣れない方だと投入器を自分のどちらに置くのが正解か分からなくなります。
筆者としては、ハンドルのある方に投入器を置くことをオススメします。
持っていくといい道具
マルイカ釣りならではの持っていくといい道具があります。
そちらをご紹介します。
竿置き
これは鉄板ですよね。
筆者は万力タイプを愛用しています。
歯ブラシ
イカの墨がカンナにつくことが良くあります。
これを落とすのに使うのが歯ブラシです。
スポンジ
イカは釣りあげると墨を吐くことがあります。
これを放置していると落ちなくなり、船洗いの際船頭さんに迷惑を掛けることになります。
ですのでスポンジ等で流すのがマナーとなっています。
他の小物については以下の記事を参考にしてみてください。
美味しく持ち帰るには?
やはりイカは食味も楽しみなところ。
持ち帰り方には2つのポイントがあります。
ポイント①:氷に直接当てない
イカは氷に当てることなく、例えばジプロックにしまう・トレーにひいて持ち帰るようにしましょう。
ポイント②:イカを死なせない
水温が高くなる時期やイカがバケツ内で密集するとどうしても死んで白くなってしまうイカが出てきます。
白くなり気持ち硬い食味となることがあるので、死んでしまう前にクーラーボックスなどに移動させましょう。
まとめ
難しいといわれるマルイカですが、基本を忠実に繰り返せば必ず顔は見れる釣りだと思っています。
基本に忠実に、楽しいマルイカライフを!